【アドバンスト・メディア会長 鈴木清幸】「GAFA」を超える企業のつくり方

いまや当たり前となった「音声認識検索」の開発に、20年以上前から取り組んできた企業がある。アドバンスト・メディアは、世界でどこもマネできない最高峰の音声認識技術で急成長を遂げている。「我々のビジネスはGAFAにも勝てる」と豪語する鈴木清幸会長に、新たな時代を切り拓く秘訣を聞いた。(Soysauce Magazine Online編集顧問 松室哲生)

「未来をつくる」音声認識のパイオニア

松室:お会いするのは数年ぶりですが、その間に音声認識は一気に広まりましたね。いよいよ時代が来たのかな?

鈴木:それだけのことをやってきましたからね(笑)。時代が来たというよりも、私たちが時代を連れて来たんです。いくら「発明」しても、人々が気づかなければ、また使わなければ、「未来」はやって来ない。私たちは「未来」を「発明」し、そして人々を未来に連れて行ったんです。

松室:鈴木さんは音声認識のパイオニアですからね。

鈴木:人々を「未来」に連れて行くには、まず目標を持つこと。そして、いままで誰もやっていない行動をし、目標に近づいたか否かを見ながら、また近づく新たな行動を起こす。会社を作ってからの22年間、これをずっとやり続けてきました。

最初に始めたときは、音声認識の技術を世界最高にすれば市場はできると勘違いしていました。でも実は、世界最高の技術なんてものは単なる必要条件でしかなくて、それがなければそんな世界をつくる資格がないわけです。世界最高の技術を持ったからといって、市場を作れるわけではない。ですから、その一つの必要条件をクリアしながら、ほかには何が必要かを考えたわけです。

松室:具体的にはどういうことですか?

鈴木:クルマに例えましょう。どんなに優れた音声認識という「エンジン」をつくったって、誰も使わない。「クルマ」をつくって、ユーザーが来ないと始まらないんです。だから音声認識を備えた「クルマ」をつくり、少しビジネスに持っていくことができました。でもそれで株式上場はできても、なかなか業績がついてこない現実がありました。

なぜかというと、ユーザーにとって音声認識という「文化」がなかったからです。初めて音声認識を使っている人を見たとき、みんな奇異に思ったはずです。「何をやっているんだろう」と思いませんでしたか?

松室:コンピューターに喋りかけて認識させるという文化はなかったですもんね。

鈴木:だからその「文化」を創ってきたんです。2007年にスティーブ・ジョブズがスマホを作った。タップしたりスワイプしたり、人間が直接的な介入をできる発明品が出た。これが始まりなんです。09年にはグーグルが音声検索機能を出した。レベルが低かったんですが、テレビで大宣伝しました。これで皆さんの目がパッチリと開き始めた。

私たちは、01年にはもう既にsiriのようなバーチャルエージェントをつくっており、03年に大手自動車メーカーから大規模出資を受けた実績がありました。ですからグーグルが音声検索を大宣伝したときには音声認識に関してうちのレベルの方がはるかに上だったんです。

なぜ「GAFA」に勝てると言い切れるのか?➡

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