なぜワイモバイルのCMは頭から離れないのか?

「枠」のど真ん中を行くワイモバイルの「学園」CM

CMを中心とした広告展開の表現レベルで提供サービスのコンセプトを取りまとめていくには、「フレームワーク」が必要となる。分かりやすくいうと、A社は「〇〇家」、B社は「お伽噺の〇太郎」、C社の「〇〇一族」といった具合だ。こういった「枠」のキマリゴトをつけると、毎回さまざまなサービスに焦点を当てながら、CMシリーズが転がりやすくなる。

そういう意味で、ワイモバイルの「学園」というフレームは「上手!」というか、「ど真ん中」だと思う。

いつもの先生、お馴染みの生徒、転校生、様子のおかしな同級生、ユニークな部活、などなど。状況とキャスティングの組み合わせで、さまざまな展開が容易に考えられるからだ。「学園」の花壇に「8つのタネ」が大きく開花する可能性がある。

ワイモバイルの学園CMのトーンは、なにげに1980年代を感じる。その漂うソフトヤンキー感には、ドラマ「今日から俺は!!」的な影響も見える。あざとくて(?)、分かりやすくて、作り手世代のニーズも抑えている。やるな、作り手。

そんなことを書いていたら、「ワイモバ学園」に新たな「転校生」がやってきた。「X JAPAN」のTOSHIだ。

良い意味でイカれている、「X」ならぬ「Y」バンドの結成だ!

ギターは理想の教師・吉岡里帆(⑤)。たて笛は「超子役」の芦田愛菜(④)。キーボードには「あの」新垣隆を起用(⑧)。ドラムは「ふてにゃん」が務める(⑦)。

そして曲には「YMCA」(①)を使い、歌って踊る(②)。ボーカル・TOSHI(⑥)の、「Y!最高!!」(③)という絶叫も笑える。

完璧だ!ワイモバイルのCMが頭から離れない。事業の結果はまだ分からないが、CMとしては、これはもう勝ちなのだ。

◇遅塚 勝一(おそづか かついち)
茨城県土浦市出身、1963年生まれ。大学卒業後、宣伝会議を経て、テレコム・ジャパンに入社。博報堂への出向の後、独立。CMディレクター、コピーライター、演出家として活躍中。 年間数多くのCM制作を手がける傍ら、ドラマ、映画、ラジオの企画や脚本にも携わっている。インタビュー・構成を担当した「時代とフザケた男」(小松政夫・著)が扶桑社より絶賛発売中。

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