優秀なリーダーは実践している「部下への伝え方」3箇条

優秀なリーダーの伝え方③ジェスチャーを交えて話す

思いのほか「伝え方」に大きな影響力を及ぼす非言語情報が、話し手の「身振り手振り」、つまり、「ジェスチャー」です。

たとえば、あなたが部下に対して「君の仕事の責任は僕が取るから心配するな」と伝えるときに、直立不動のままでいるのと、自分の胸に開いた手のひらを当てるのとでは、どちらのほうがその真意や気持ちが伝わりやすいでしょうか?

同じく、部下に対して「一緒に頑張ろう」と伝えるとき、胸の前あたりで作った握りこぶしに力を込めると、意欲や本気さが伝わりやすくなります。さらに、大勢の部下を前にスピーチするなら、「みんなで力を合わせて頑張ろう!」と発すると同時に、両手を大きく広げることで、聞き手が包み込まれるかのような一体感を抱くのではないでしょうか。言葉の内容に合ったジェスチャーをすることは、伝達率を高めるうえで極めて重要です。

ジェスチャーを交えて話すことは、話し手(あなた自身)への影響も小さくありません。もしも、<いっさいジェスチャーを交えずに話さなければいけない>という制限があったら、全身の筋肉がこわばって、妙な緊張感に支配されるでしょう。その緊張感は、否応なくその場の雰囲気にも影響を与えます。場合によっては、目の前にいる部下たちの筋肉もこわばらせてしまうでしょう。

一方、ジェスチャーを交えて話すと、話し手自身の緊張感が解きほぐれ、心身ともにリラックスした状態になります。その結果、語り口にも余裕や柔軟性が生まれ、眼の前の部下たちに堂々とした印象をもたれます。こうした状態であれば、あなたの言葉は伝わりやすくなり、部下も受け入れやすくなります。

注意したいムダな動き

なお、「有効なジェスチャー」と「ムダな動き(クセ)」は似て非なるものです。以下のような仕草や振る舞いには気をつけましょう。

やたらと髪の毛や顔を触る/やたらとメガネを触る/ポケットに手を入れる/腕を組む/やたらと揉み手をする/左右や上下に小刻みに揺れる/演台にもたれかかる/片足重心で立つ

人間には「動くものに注目する習慣」があります。注目する先が、話の内容と連動したジェスチャーではなく、「ムダな動き(クセ)」だとしたら、聞く人たちにとって“視覚的ノイズ”にほかなりません。気が散って、話が頭に入ってこない恐れもあります。注意しましょう。

服装や髪型も「伝え方」に重要な要素

広く捉えるなら、服装や髪型、姿勢、体臭や口臭なども非言語情報といえるでしょう。あなたが部下だった場合、以下の上司のどちらに好意や好感を持ちますか?

【上司❶】
無精髭/ぼさぼさ髪/肩にフケ/よれよれのスーツ/疲れた靴/体臭や口臭が臭う

【上司❷】
身ぎれい/センスのいい髪型/生地や仕立てが上質のスーツ/ピカピカの靴/体臭や口臭がない

答えは言わずもがな。くり返しになりますが、人は五感を駆使して相手の非言語情報を読み取ります。その人の言葉が伝わるかどうかは、言葉の内容以外のところにもあることを肝に銘じておきましょう。

もしもあなたの話が部下に伝わっていないと感じているようなら、その原因は「非言語情報」にあるかもしれません。まずは「話し方」「表情」「ジャスチャー」の3つに気をつけて伝えてみましょう。

◇山口 拓朗(やまぐち・たくろう)ビジネスメール
伝える力【話す・書く】研究所所長。出版社で編集者・記者を務めたのちに独立。22年間で3000件以上の取材・執筆歴を誇る。現在は執筆活動に加え、講演や研修を通じて「好意と信頼を獲得するメールの書き方」などの実践的ノウハウを提供。著書は『そもそも文章ってどう書けばいいんですか?』(日本実業出版社)、『伝わるメールが「正しく」「速く」書ける92の法則』(明日香出版社)など国内外で20冊以上。

固定ページ:
1

2

月間人気記事ランキング

  1. 登録されている記事はございません。

連載・特集

松下幸之助

PR

  1. EnCube(インキューブ)の効果は嘘?日本人が英語を話せない本当の理由
  2. 「転職させない」転職エージェントが考える真のキャリアアップとは?
  3. もしドラ 村瀬弘介 もし現代の経営相談をドラッカーが受けたら

《絶賛販売中!》Soysauce Magazine 創刊号

ソイソースマガジンオンライン
PAGE TOP