マスコミが報じない「5つ」の統計が示す大不況へのカウントダウン

「偽装」が発覚して信用できなくなった政府統計ですが、それでも各種の発表数字はいまの日本経済が「大不況」に向かっていることを教えてくれます。マスコミが報じない5つの統計数値から、間もなく日本経済が大不況に襲われることになる根拠をお示しします。(ジャーナリスト 山田順)

なぜ安倍内閣の支持率は落ちないのか?

国会では、「統計偽装」問題が燃え盛っています。野党は「アベノミクスは偽装だった」と激しく政府を追及しています。大手メディアの世論調査でも、「政府発表は信用できない」との答えが7〜8割にも達しています。いくら政府が「戦後最長の景気回復が続いている」と言っても、国民の多くは信じていないのです。

にもかかわらず、安倍内閣の支持率は大きくは下がりません。どの世論調査を見ても40%以上をキープし、不支持率を上回っています。

なぜ、なのでしょうか?

答えは単純です。

野党側にも、安倍内閣を批判するメディア側にも、アベノミクスに代わる対案がないからです。日本経済を上向かすための「これだ!」という対案がない。だからアベノミクスが「偽装」だとわかっていても、国民はこれにすがるしかなくなっているのです。

日銀による“異次元”の「量的緩和」を続け、公的資金による「株価維持(PKO)」を行い、国債大量発行による「借金財政」を続けなければ、日本経済はクラッシュしてしまう――そんな恐怖心から、ある意味では消去法的に、安倍内閣を支持し続けざるを得ないのです。

しかし、いま、日本経済は大不況の入り口に立っているのです。本来ならマスコミがこれを警告しなければならないのですが、やりません。ここからは、間もなく日本が大不況に陥ることを裏付ける統計数値を見ていきましょう。

①国内総生産(GDP

まずは、2月14日に内閣府が発表した2018年10~12月期の国内総生産(GDP)速報値です。これを、日経新聞は『GDP実質1.4%増、10~12月年率 2期ぶりプラス』という見出しで報道しました。

しかし、この「プラス」には意味がありません。この見出しだけでは、GDPが成長したように思えますが、実際はそうではないからです。

1.4%増は「前期比」です。前期というのは7~9月期のことですが、ここでGDP成長率は年率2.6%減を記録しました。西日本豪雨などの自然災害が続き、消費が大きく落ち込んだのが原因ですが、この下落幅は消費税が8%に引き上げられた14年4~6月期以来、4年3カ月ぶりの大きさだったのです。

ですから、大幅に下落した7~9月期から「たった1.4%しか上昇しなかった」と捉えることが正しい。これでは景気回復とは言えず、逆に落ち込みが続いていると言ったほうがふさわしいでしょう。

マスコミが報じないGDPのカラクリ

日本のGDPは、内閣府が公式に推計・公表しています。しかし、「統計偽装」発覚以来、その数値の信憑性が問われています。内閣府によれば、GDPはアベノミクスが始まって以来18年まで6年連続で増加していることになっていますが、ここに“カラクリ”が存在しているのです。

15年9月、自民党総裁に再選された安倍首相は、「GDP600兆円」を達成すると豪語しました。すると、それに合わせたかのように、GDPの算出方法が「国際標準にする」という名目で変更され、研究開発費など新しい項目が加わったのです。こうして発表された名目GDPは531兆円。旧基準からは31兆円も増えていたのです。以来、GDPはこの基準で算出されています。

ですから、一見アベノミクスはGDPを拡大させたように見えますが、それは“錯覚”にすぎません。実際、ドルベースで見た名目GDPは、12年の6兆2301億ドルが最高です。安倍政権になってからは減り続け、いまや5兆ドルさえも割り込んで4兆ドル台に低迷する年も。日本経済は縮小を続けているのです。

コンビニ売上、新車販売数の増加が意味する不況へのカウントダウン➡

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