部下のモチベーションを上げる、たった2つの心理テクニック

部下のモチベーションを上げる2つの心理テクニック

さて、「信用貯金」が増えてきた上司向けに、2つの心理テクニックをご紹介します。部下に依頼や指示をする際、彼らのモチベーションを高めて、より“やる気”にさせるには、どうしたらいいでしょうか?その一つが「部下にとってのメリットを伝える」という方法です。以下の伝え方を比べてみてください。

【伝え方A】
今回のプロジェクトのリーダーは君に任せる。頑張りなさい。
【伝え方B】
今回のプロジェクトのリーダーは君に任せる。若いうちにリーダーを経験しておくことで、将来マネジャーになったときに必要な、あらゆる資質とノウハウを身につけることができるはずだ。貴重な機会だから、頑張りなさい。

あなたが部下であれば、自分にとってのメリットが把握できる【伝え方B】のほうが、より“やる気”になるのではないでしょうか。【伝え方A】の場合、「単に面倒な仕事を押し付けられた」と捉えてしまう部下もいるかもしれません。本人のやる気を損ねる伝え方は最悪です。

場合によっては「頼りにしている旨」を伝えることで、部下のやる気が引き出されるケースもあります。以下の伝え方を比べてください。

【伝え方C】
酒井くん、今回の視察のレポートをまとめてもらえるか?
【伝え方D】
酒井くん、今回の視察のレポートをまとめてもらえるか?わかりやすく的確なレポートを書かせたら、君より右に出る者はいないからね。力を貸してもらえると嬉しいのだが。

あなたが上司にこう言われた場合、快く受け入れたくなるのは【伝え方D】ではないでしょうか。「君より右に出る者はいない」と評価してくれているほか、「力を貸してもらえると嬉しい」という言葉も心に響きます。意気に感じた部下は「よし、(上司のためにも)いいレポートを書こう」と思うはずです。

「信用貯金」+「心理テクニック」で目指せ、伝え上手!

部下に物事を伝えるときは、ただ「情報が伝わればいい」というわけではありません。部下があなたの話をしっかりと受け取り、そのうえで仕事の成果につながる行動を取ることが理想的ではないでしょうか?そのためには、部下のモチベーションを上げて、より“その気”になる伝え方をしなければいけません。

とりわけ、先ほどお伝えした「部下にとってのメリットを伝える」と「頼りにしている旨を伝える」という2つの心理テクニックは、部下がサクサク動かないという悩みをもつ上司にとって、強力な武器となるでしょう。

もちろん、こうした心理テクニックも、その前提として、冒頭でお伝えした「信用貯金」が増えていなければ、効果は見込めません。「信用貯金」を増やすことは、すべての「伝え方」に優先して行うべき下準備です。「信用貯金を増やす」+「心理テクニック」のコンビネーションで、伝え上手な上司を目指しましょう。

◇山口 拓朗(やまぐち・たくろう)ビジネスメール
伝える力【話す・書く】研究所所長。出版社で編集者・記者を務めたのちに独立。22年間で3000件以上の取材・執筆歴を誇る。現在は執筆活動に加え、講演や研修を通じて「好意と信頼を獲得するメールの書き方」などの実践的ノウハウを提供。著書は『そもそも文章ってどう書けばいいんですか?』(日本実業出版社)、『伝わるメールが「正しく」「速く」書ける92の法則』(明日香出版社)など国内外で20冊以上。

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