ロジックツリー作成でありがちな4つの失敗事例

【インヴィニオ代表 土井哲】デキるビジネスパーソンへの「自分開発講座」⑩

ロジックツリーの失敗事例③「判断ツリー」になってしまう

次に悪い事例【その3】をみてください。

これは明らかにロジックツリーでないことはわかりますよね。

途中から解決策を導くための「判断ツリー」になっています。問題の場所を特定するためのロジックツリーを書き始めたはずなのに、問題を解決するために何ができるかを探す判断ツリーになってしまっています。「目的」がすり替わってしまっているのです。

生鮮食品の売上が下がっていることがわかって、売上を上げるために「単価を上げられるか」を考え、もしYesなら単価を上げよう、でもNoなら、その商品を売り続けるのか、もう止めてしまうのかを考えてみよう、というようなツリーになってしまっています。「こんなツリーはあり得ない」と思うかもしれませんが、実際に講習生から出てきた事例です。

ロジックツリーの失敗事例④アイディア出しになってしまう

最後の悪い事例【その4】はどうでしょうか?

こちらは事例【その3】と同様に、売上を向上させるための「施策」のアイディア出しになってしまっています。

単価を引き上げる上で、単純に「値上げをする」という選択肢以外に、「他のものとのセット販売で単価を上げる」「量を減らして1グラムあたりの単価を上げる」など、現実的な施策が書かれているのは評価できますが、元々の「お題」とは、全く違うものとなってしまっています。

この事例も、実際のワークショップでよく出てくるものです。特に営業職の方は、普段から少しでも売上を上げることを意識しているからなのか、「まず問題の場所を特定してくださいね。売上向上策はそのあとで考えますから」と指示をしても、このようなツリーを書く方が実に多いのです。

問題の場所の特定なのか、問題の本質を明らかにしようとしているのか、あるいはまた、解決策を出さなくてはならないのか。
いま何をしようとしているのか、目的意識を明確に持つことが、ロジックツリーを的確に使いこなす上では極めて重要なのです。

【インヴィニオ代表 土井哲】デキるビジネスパーソンへの「自分開発講座」

◇土井 哲(どい さとし)
株式会社インヴィニオ代表取締役社長
東京大学経済学部卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)に入行。在職中にM.I.T.(マサチューセッツ工科大学) スローン経営大学院卒業。92年マッキンゼー・アンド・カンパニー入社。主に通信業界、ソフトウェア業界のコンサルティング、情報システム構築のコンサルティングに従事。同社を退社後、95年ベンチャー企業支援のコンサルティング会社の設立に参加。97年7月、インテリジェンスビジネスプロフェッショナルスクール運営会社、株式会社プロアクティア(現株式会社インヴィニオ設立に伴い代表取締役社長に就任。経営者養成の研修の企画のほか、企業の実際の課題をとりあげた戦略研修などを担当。

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