コンサルタントの論理思考「MECE」とは?アップルの売上を例題に解説!

【インヴィニオ代表 土井哲】デキるビジネスパーソンへの「自分開発講座」⑨

MECEはロジックツリー作成の基本思考

「分解」と「因果関係」の違いについて、もう一つ理解しておいて頂きたいのは、時差の存在です。

日本人全体を日本人男性と日本人女性という部分集合に「MECE」に分解します。仮にこの瞬間、男の子が一人誕生すると、日本人男性が一人増えるのと同時に、日本人全体も一人増えます。時差はありません。

単価100円のものが50個売れて、売上が5,000円のときに、もう一つ売れて51個になれば売上も同時に5,100円になります。時差はないのです。

ところが③では時差が発生します。「価格」を下げて広告などを行うと、それが消費者に伝わり、「価格が下がったので買おうかな」と思う人が現れ、その人がお店に行って購入すると、「数量」が増えるのです。
ここが「分解」ツリーと「因果」ツリーの大きな違いです。

ロジックツリーを問題解決に当てはめるときには、基本的にはなるべく「因果関係」による列挙を避けて「分解」し、場所を正確に特定することが重要です。

では、因果関係を考えてはいけないのか、というともちろんそんなことはありません。問題がどのような構造で起こっているのか、問題の本質は何かなどを捉えるときに、因果関係の分析は必須です。しかしそれは「因果関係図」という別のツールで行った方がよいと私は考えています。

問題解決では、まず「ロジックツリー」を作って、問題の場所について「たぶんここではないか?」という仮説を立てる。そして仮説に沿って、情報収集を行い、確かにここだ、と特定する。

場所が特定できたら、なぜそこで問題が発生しているのかと「因果関係」を掘り下げて、問題発生のメカニズムを「構造的に理解」する。そのような流れで検討を進めていくのが基本です。

ロジックツリーは役に立つ道具なのですが、いざやってみると意外と作れなかったりしますので、次回は悪い事例などを取り上げながら、作り方について説明したいと思います。

【インヴィニオ代表 土井哲】デキるビジネスパーソンへの「自分開発講座」

◇土井 哲(どい さとし)
株式会社インヴィニオ代表取締役社長
東京大学経済学部卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)に入行。在職中にM.I.T.(マサチューセッツ工科大学) スローン経営大学院卒業。92年マッキンゼー・アンド・カンパニー入社。主に通信業界、ソフトウェア業界のコンサルティング、情報システム構築のコンサルティングに従事。同社を退社後、95年ベンチャー企業支援のコンサルティング会社の設立に参加。97年7月、インテリジェンスビジネスプロフェッショナルスクール運営会社、株式会社プロアクティア(現株式会社インヴィニオ設立に伴い代表取締役社長に就任。経営者養成の研修の企画のほか、企業の実際の課題をとりあげた戦略研修などを担当。

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