「ポーカーで勝てるか?」……” YES!”
「ポーカーは商売になるか?」……” YES!”
「では、誰でもポーカーの勝ち組になれるか?」……” I’m not sure.”
世界中で多くの人が楽しんでいる「ポーカー」の可能性を前回はお伝えした。少しでも「遊んでみたいな」と感じていただければうれしい限りだ。
ポーカーには「夢」がある
では「ポーカーの必勝法を伝授しましょう」といきたいところだが、(本当にブラフなしに)ボクにそこまでの実力はない。WSOP(ポーカー世界選手権)に参加したときも、会場の「クレイジー」な雰囲気に浸りながら、プロのプレーヤーと同じテーブルで戦うのをエンジョイしていただけなのだ。
そりゃあITM(イン・ザ・マネー=入賞)できれば良いが、まずはとことん楽しむこと。知らず知らずのうちに賭け金が上がってしまう「バカラ」や、次から次にゲームが進んでいく「ブラックジャック」に比べれば、「ポーカー」は比較的ゆっくりとゲームが展開する。長時間、カジノで「遊びたい」向きには持ってこいなのだ。
何より「ポーカー」には夢がある。
「次はフラッシュを狙える手が来るんじゃないか?」
「アッと驚くフォーカードができないかなぁ……」
すぐ前のゲームがブタ(ノーペア)に終わっても、「次はうんと良い手が舞い降りるのでは」というワクワク感はいつになっても新鮮だ。
そう、麻雀を打つ人が、グッと気合を込めて配牌をめくるイメージ。これに近いものがある。最初に配られるカードが、最強のA(エース)2枚であること(確率は0.45%)を期待して、そっと2枚に手を伸ばすのだ。
ここで「ん、2枚なの?」と思った人も多いのではないだろうか。「ポーカーは5枚で遊ぶもの」が、誰でも子供のころからの常識だったはず。しかし、近年世界中で流行してきた「ポーカー」は、各自に2枚ずつのカードを配って始める『テキサス・ホールデム』という名前のゲームだ。簡単なルールとゲーム回しは知識として身につけておくのも良いだろう。ルールを知っておけば、〝ポーカー必勝法〟の考察も面白くなる。
2枚の手札で遊ぶポーカー
始めに5枚のカードが配られて、1回だけ交換(これをドローという)することでより強い役をつくるゲームは『5カード・ドロー』と言われるゲーム。これも「ポーカー」の代表的な形式のルールだ。
これとは違うルールで、15年以上前から大会の主流になっている種目が『テキサス・ホールデム』だ。
『テキサス・ホールデム』で各自に配られる手札は、伏せられた2枚だけ。相手には見えないこの2枚と、場に開かれる5枚の共通カードを合わせた計7枚のうち、任意の5枚で構成できる役の強弱を競う。
実はここがルールの〝肝(きも)〟で、手札を2枚とも使う必要はない。
多くの人には、役のおさらいが必要かもしれない。
石野真子の『ハートで勝負』(1980年、古い!)の歌詞を覚えていれば、①ワンペア<②ツーペア<③スリーカードまでは大丈夫。ちなみに当時、ボクは石野真子のファンクラブに入っていて、長渕剛と結婚→一時引退する前の「さよならコンサート」も見に行った。あ、失礼。
大きく脱線する前に、役の強さに戻ろう。
ストレートとフラッシュの強さはあやふやな人もいるところ。〈表〉に示した「7枚でできる出現確率」の低い=難しい、⑤フラッシュの方が④ストレートより強い。
さらに強いのは、同じ数字3枚と同じ数字2枚の組み合わせでできる⑥フルハウス。
日本で⑦フォーカードと呼ばれる同じ数字4枚の組み合わせは、海外ではフォー・オブ・ア・カインド、もしくはクアッズ(Quads)と呼ばれる。
同じマークの連続した数字5枚が並べば、⑧ストレートフラッシュ。この出現確率は0.031%。約3,200回に1回しか見られない。A~10の〝ストフラ〟が日本でいうロイヤルストレートフラッシュ=最強役の⑨ロイヤルフラッシュだ。