若者よ、騙されるな!「統計偽装」でバレた「嘘だらけ」アベノミクスの正体

アベノミクス最大の被害者は日本の若者だ!

この間、日本の製造業はどんどん衰退していきました。家電産業からハイテク産業まで、後発の中国などに奪われ、見る影もなくなりました。自動車産業を除いて、残ったのは部品供給産業だけです。身の周りを見回してください。普段使っている家電製品やPC、スマホに海外製品はどれだけありますか?これから来るAIや5Gの時代に、日本発の製品が流通することはほとんどなくなるでしょう。

日本ではITを支えるエンジニア人材が大幅に不足し、日本のIT企業でさえ外国人エンジニアを大量に雇うようになっています。これは明らかに教育の失敗です。国家が英語とコンピュータ教育を怠った結果です。いまだに日本の教育現場では、黒板とノートによるアナログ教育が行われています。

社会に出ても、「働き方改革」とは名ばかりです。この先、まだ新卒一括採用は続き、企業に入っても成果報酬によるキャリア形成などはできそうもない状況です。

もはや、日本の若者は相当貧しい生活を強いられています。日本の最低賃金は米国の半分ほどしかありません。デフレが続き、家賃や日常品の物価が安いからやっていけますが、他の先進国に比べたら、この安さは異常です。デフレもやがて限界を迎えるでしょう。

アベノミクスが続く限り、企業は社員の給料を上げず、コストカットやリストラを進めます。利益確保第一主義ですから、サービス残業は減らないでしょう。そればかりか、若い社員は上からの指令で、偽装に手を染めなければならなくなるかもしれません。

こうした生活に「少子高齢化」と「人口減」が追い打ちをかけます。若者たちは、高齢者のために年金を負担し、今後繰り返されるに違いない増税に苦しめられるのです。

日本を脱出している若者たち 

こんな状況なのに、メディアは「日本、すごい!」を繰り返しています。テレビ番組を見て、事情を知らない外国人に「クールジャパン」と言ってもらって、自画自賛しているのです。そうこうしているうちに、日本経済はここまで劣化してしまいました。世界ではいまや日本ブランドは地に堕ち、日本人の信用さえも失われつつあります。

かつてシンガポールの故リー・クアン・ユー元首相は、著者のなかで次のように述べました。

「日本はいま、世界でなんら変哲もない平凡な国へと向かっている。当然、国民の生活水準は今後すぐには低下しないだろう。西洋諸国と違い、日本の外債は少ない。しかも、日本の科学技術は依然高水準で、国民の教育水準も非常に高いためだ。これらすべての条件が時間稼ぎをしてくれるが、最終的には人口問題が暗い影を落とし、そこから逃げ出せなくなるだろう。もし私が日本の若者なら、他の国への移民を考える。日本に明るい未来は見えないからだ」

こうなったら、将来を真剣に考える若者から順にこの国を出て行くのは当然です。実際水面下では、若者たちの日本脱出が続いています。

とはいえ、いくら海外に出ても日本人であることは変わりません。私たちが日本人であることは逃げようのない現実です。日本の国力を強くしない限り、日本人としての誇りを持って生きていくことはできないのです。

ですから私は、海外でそういう若者に出会うたびに、「必ず日本に帰って、この国を再建してほしい」と言い続けています。国の借金を1100兆円も積み上げて、若者たちにツケを回した旧世代としては本当に“虫のいい考え”と知りつつ、そう言うほかないのです。

◇山田 順(やまだ・じゅん)
作家、ジャーナリスト、出版プロデューサー。
1952年横浜市生まれ。元光文社ペーパーバックス編集長。メディア、経済、ビジネスを中心に執筆活動中。主な著書は『資産フライト』(文春新書)、『新聞・出版 絶望未来』(東洋経済新報社)、『中国の夢は100年たっても実現しない』(PHP)。近著は『東京「近未来」年表』(さくら舎)。

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