個人情報ダダ漏れ!?それでもファーウェイのスマホを使いますか?

CFO逮捕、繰り広げられる「米中覇権戦争」のゆくえ

「5G」で繰り広げられる覇権戦争のゆくえ

そしていまや、ネット空間を支配するための覇権戦争の主戦場は、次世代通信インフラの「5G」に移っています。

「5G」の特長である(1)超高速・超大容量(2)大量同時接続(3)超低遅延――が実現すると、デジタルエコノミーの発展は一気に進みます。「5G」は、すべてのモノがインターネットに接続するIoT社会の実現には不可欠なインフラだからです。

自動運転車は5Gによってより正確さが増し、実用化の流れも加速します。工場のロボットによる自動化もますます進み、AIもどんどん進化します。「VR」(仮想現実)、「AR」(拡張現実)、「MR」(現実と仮想現実の融合)も「5G」によってより現実化します。「5G」によって、この世界にあるすべてのモノがネットに接続されるようになるのです。

ファーウェイとZTEは現在、「5G」の関連機器を安価で売りさばく戦略を取っています。中国政府は、2019年度中に「5Gインフラ」を整備する計画です。

その「5Gインフラ」を中国企業が握り、ネットで使われる通信端末の多くが中国製品だとどうなるでしょうか?さらに、もし中国が「5Gインフラ」を世界に先駆けて整備することに成功したら、どうなるでしょうか?

米国の主張が正しければ、恐らく個人情報はすべて中国政府に握られます。中国の工場はIoTによる最先端ハイテク工場に生まれ変わるでしょう。そして、ファーウェイのスマホを使っている日本人のプライバシーはなくなり、日本のものづくり産業は中国に大きな遅れをとることになるのです。

いま、アメリカはあらゆる手段を通じて中国の覇権挑戦を阻止しようとしています。これは、トランプ大統領の個人意思ではなく、共和党と民主党がともに合意して形成した国家意思です。古代ローマ帝国が、地中海の覇権を狙った勢力を徹底して阻止したことと同じです。ポエニ戦争を例にとれば、この戦争はカルタゴが滅亡するまで、終わりませんでした。

◇山田 順(やまだ・じゅん)
作家、ジャーナリスト、出版プロデューサー。
1952年横浜市生まれ。元光文社ペーパーバックス編集長。メディア、経済、ビジネスを中心に執筆活動中。主な著書は『資産フライト』(文春新書)、『新聞・出版 絶望未来』(東洋経済新報社)、『中国の夢は100年たっても実現しない』(PHP)。近著は『東京「近未来」年表』(さくら舎)。

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