人口減少、地域産業の減衰など、日本の地方都市の典型的な問題を抱えている広島県呉市。
2018年の西日本豪雨でボランティア情報などをきめ細かく配信し、注目を集めた地域メディアがある。
『KUREP』は、呉エリアの地域情報を発信するWebと「Facebook」や「Twitter」などのSNSを組み合わせた地域密着型のメディアだ。編集長の浦山寧子さんが明かす、体験的な手作りコミュニケーションの世界!
地域のライターからSNSによるコミュニケーションで飛躍
私は、地元の広島県呉市を中心として、新聞や雑誌に記事を書いている「ライター」です。経験は少々長くて23年になります。近年は紙媒体からデジタルメディアに移行しつつ、執筆活動をしています。さらに、ここ数年は、企業向けのSNS(主にFacebook)を活用する広報活動を支援するコンサルティング業も行っています。
かつては「東洋一の軍港」と呼ばれ、人口40万人を超える街だった呉。
今の人口は23万人弱と半減していて「世界有数の潜水艦基地があるけぇの~」と強がっても、ちょっと取り残された感は否めません。
往時は映画館やデパート、商店が立ち並び、カフェや洋食屋さんもずらり。人生の先輩たちに、昔の街の様子を聞くと「あの頃の呉は人が多くて活気があったわ」と懐かしそうに目を細めるといった感じで、地方創生という言葉が身に染みる都市です。
田舎で細々と記事を書いてきた「ライター」が、そんな呉のような地方都市を拠点としながら、デジタルコンテンツの制作や発信、そのコンサルティングが個人で出来るようになり、本当に「すごい世の中になったなぁ!」と実感する日々を送っています。
以前は取材をして記事を書いても、新聞や雑誌の掲載までには「タイムラグ」がありました。それがデジタル社会でリアルタイムに情報発信ができるようになり、情報の受け手もスマホを活用して、誰でも手軽に欲しい情報が得られるようになったのです。
地方企業、店舗のSNSによるコミュニケーションを支援
私自身は、ブログ時代を経てmixi、Twitter、Facebookへと、ごく普通の個人ユーザーとしてSNSとの関りを持ってきました。その中で5年ほど前、飲食店やホテル、美容院などの店舗や会社のオフィシャルfacebookページの構築と運営のサポートをする事業を、IT系のサービス企業とジョイントして立ち上げました。
当時、広島や呉では「まだ早い感覚」の事業だったのですが、成長の見込める事業としてコンテンツの制作やコンサルティング部門を独立させました。昨今の追い風もあり、企業のSNSアカウントの代理運営を試行錯誤しながらも継続し、多くの「いいね!」をいただけるページ作りに関わっています。
最近の事業としては、SNSとWEBを連携させた、地域の新しいオウンドメディア『KUREP』を立ち上げ、自分の住んでいる呉を中心とした地域の活性化を図っています。
(オウンドメディアというのはマーケティング用語としては、企業が自分でコンテンツを作り、自ら発信しているメディアのことを指すのですが、私は事業主の方が所有(オウンド)している「伝えたいこと」を、私の所有(オウンド)している情熱と技術で分かりやすく伝えるという意味で、『KUREP』をオウンドメディアと名付けています)
■KUREPとは「呉好きによる、呉好きのための、もっと呉が好きになる」呉エリアの楽しい情報を発信する新しいオウンドメディアです。地元の情報を素早くキャッチアップし、TwitterやFacebook、InstagramのSNSアカウントで発信。さらに詳しい情報は、連動しているWEBです。