重さ2.6キロ!日本初の携帯電話はこんなにスゴかった

元祖携帯電話「ショルダーホン」登場

今では誰もが使っているスマートフォンや携帯電話も、数十年前には世の中に存在していませんでした。携帯電話はいつどこで、どのようにして生まれたのでしょうか?そしてこれからどのように進化していくのでしょうか?半世紀にわたる歴史を振り返ってみます。(携帯電話研究家 山根康宏)

大戦中に生まれた携帯電話のルーツ

携帯電話のルーツといえる製品は第二次世界大戦中に生まれました。米軍向けに開発されたモトローラ社のトランシーバーが戦場で離れた相手との通話を可能にしたのです。トランシーバーは自分と相手の端末との間だけでしか通話できず、しかもお互いが同時には話ができない片方向通話のみでした。それでもバッテリーを内蔵し電話線いらずで通話できる、持ち運び可能な無線機は画期的な発明品となりました。

その後、1946年に米国でベル・システム社が無線電話サービスを始めます。相手を呼び出す際に交換局で手動切り替えする方式でしたが、こちらからかけたい相手を選んで通話することが可能になりました。しかし、端末は携帯できる大きさではなく、電源供給も必要だったことから主に自動車向けの車載電話として使われました。やがて欧州へも同様なサービスが広がっていきます。

現在の携帯電話の元祖といえる製品は、モトローラが84年に発売した「DynaTAC 8000X」です。モトローラは73年に世界初の携帯電話を開発し通話に成功していましたが、重さは1㎏以上もあり、「携帯」するにはやっとという大きさでした。DynaTACは高さが約25センチ、重さは約800gと軽量化されたことでようやく「携帯電話」と呼べる製品になったのです。

モトローラの初期の携帯電話。片手で持てるが高さは20cm以上もあった

しかし、まだ人々は固定電話を使って通話する時代であり、DynaTACはぜいたく品でした。本体価格は3995ドルで、今の価値なら1000ドル、約10万円もしたのです。またバッテリーは10時間充電しても通話は30分間しかできませんでした。それでも電話を外に持ち出していつでも、どこからでも通話できる利便性から、ビジネスユーザーに必須のアイテムとなっていました。

その後は携帯電話のアンテナや通信機器の性能が高まる一方で、バッテリーの技術も向上していきます。また携帯電話の通信システムもアナログからデジタルへと切り替わっていきました。モトローラも89年に「MicroTAC」、96年に「StarTAC」と小型の携帯電話を次々と開発していきます。90年代も終わりになると、今の携帯電話と変わらない、片手で楽に握ることのできる大きさの携帯電話が多くのメーカーから発売されるようになりました。

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