米「ねじれ議会」はトランプ辞任へのカウントダウンの始まりか

2年間でいくつも犯した致命的なミス

もっともトランプ大統領も、「そちらがやるならこちらもやる」という意思を明確にし、民主党側の様々なスキャンダルを掘り起こす姿勢を見せている。そういう意味でも、何が何でも勝たなければならない選挙だったわけだが、トランプ大統領はこれまで、いくつかの致命的なミスを犯している。

たとえば、2年前の大統領選ではぎりぎりの僅差で勝ったにもかかわらず、この2年間、当時支持してくれた白人富裕層や錆びた工業地帯(ラストベルト)で働く労働者だけにアピールする政策しかやってこなかったことだ。

米国はヒスパニックやアジア系、アフリカ系といった民族のるつぼのような国家だ。したがって、大統領選の際に掲げた「メキシコとの国境の壁建設」公約をはじめとして、移民に対して厳しい姿勢を見せる政策は、一部の白人層には受けたものの、それ以外の有権者にはまったく響かなかった。さらに、トランプ大統領自身が人種差別と並んで女性差別の姿勢を見せたことで、高学歴の白人女性層の多くも敵に回してしまった。

一方、エルサレムをイスラエルの首都と認め、米大使館を移転させるなど、ユダヤ教徒へのアピールには大いに成功した2年間だった。米国最大の宗教勢力とも呼ばれる「福音派」に対しても、大いにアピールする政策を連発した。中絶法案への厳しい姿勢やLGBTへの対応も、福音派にとっては待ち望んだ政策だったかもしれない。

確かに、トランプ大統領の「白人至上主義」的な言動は、白人の労働者階級に心地良い雰囲気をもたらした。しかし、それ以外の国民に対しては失望と敵意しかもたらさなかったのかもしれない。加えて、ロシア疑惑に対する姿勢やマスコミに対する罵詈雑言は、トランプ嫌いを確実に増やす事態になったと言える。トランプ大統領の強欲な面がそこかしこに垣間見えて、白人の中流階級や富裕層以外の不支持を増やしてしまった。

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松下幸之助

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