「売上」と「利益」に貢献する意識、あなたは持っていますか?

【インヴィニオ代表 土井哲】デキるビジネスパーソンへの「自分開発講座」④

社員が「売上」への意識を持たなくなると、事業もダメになる

さて、面談まで話を戻しますと、どんなにその事業が社会に貢献する、と熱く語っても、その事業によって「売上」が上がらなければ、価値提供をしていることになりません。「売上」が上がってこそ、社会貢献していることになるのです。
私は金儲けに興味はない、社会貢献をしたいのだ、という「高い志」の人もいるとは思いますが、金儲けにつながらない社会貢献は、志としては尊敬しますが、個人として追求すべきことです。
会社に所属して給与をもらうという「意思決定」をしたのであれば、会社人としては「社会貢献と金儲けの両立」を狙うのが基本です。

特に大企業に入ると、全員が直接、日々の売上を意識する部署に配属されるわけではないこともあって、「売上」に対する意識が、どうしても弱まりがちです。会社は自動的に「売上」を上げているように見えますし、給与も毎月きちんと振り込まれますので、自分の仕事が「売上」と、どう関連しているのか見えづらくなっています。
私が最初に就職先として選んだ銀行も当時、そのような職場でした。
大蔵省の指導の下に「規制」に守られていましたし、競争も緩やかで、低金利でお金を集めて、それに少し上乗せした金利で貸し付けを行えば、必ず「利ざや」が稼げました。
こうした「確立された収益モデル」が出来上がっており、特に「売上」に貢献するなどという意識は、持つ必要がありませんでした。

しかし、もはやそのような時代ではありません。「売上を上げる意識」=「何がお客様にとって『価値を感じてもらえるのか』敏感に感じ取る意識」が、社員に行き渡らなくなった途端、事業はおかしくなるのです。

毎日のように売上を作ることを求められる営業部門ならまだしも、研究開発部門なら、どのような商品が「売れるか」を常に考えてほしいですし、生産部門なら少しでもコストを下げ「売りやすい価格を設定しやすく」することに貢献してほしい。
間接部門ならば、営業の人が売上を上げることをどう支援するのかを、自分の仕事の一つに加えて欲しいのです。
当たり前の繰り返しになりますが、「売上」が上がらない限り、給与や賞与の原資は増えないのです。

【インヴィニオ代表 土井哲】デキるビジネスパーソンへの「自分開発講座」

◇土井 哲(どい さとし)
株式会社インヴィニオ代表取締役社長
東京大学経済学部卒業後、東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。在職中にM.I.T.(マサチューセッツ工科大学) スローン経営大学院卒業。92年マッキンゼー・アンド・カンパニー入社。主に通信業界、ソフトウェア業界のコンサルティング、情報システム構築のコンサルティングに従事。同社を退社後、95年ベンチャー企業支援のコンサルティング会社の設立に参加。97年7月、インテリジェンスビジネスプロフェッショナルスクール運営会社、株式会社プロアクティア(現株式会社インヴィニオ設立に伴い代表取締役社長に就任。経営者養成の研修の企画のほか、企業の実際の課題をとりあげた戦略研修などを担当。

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