『カメ止め効果』と『CMタレント』という生き方。

テレビには「世間の事情」が詰まっている! 遅塚勝一のお茶の間マーケティング講座

デジタル広告の急成長のなか、未だに最大の広告メディアであるテレビ。
そのCMにはさまざまな「世間の事情」が詰まっている。
今回は、あの大ヒットインディーズ映画と花開きつつある舞台女優と、CMの素敵な関係のお話。
現役CMディレクターの遅塚勝一が、テレビ番組やCMの背景を読み解きます。

一年まえに観に行った「カメラを止めるな!」

2018年の映画界の最大のニュースは、『カメラを止めるな!』の大ヒットで異論はないだろう。インディーズの特別上映のみのはずが、映画ファンの目に留まり、SNSでの口コミ拡散、都内2館でのミニシアター興行が連日満員続き。「カメ止め」を観た観客の熱気はとどまることを知らず、その人気はどんどん拡大していった。
本興行から約1ヶ月経った7月下旬ごろには、テレビをも賑わせることになり、指原莉乃などタレント・芸能人による熱いプッシュ、注目度は全国レベルに。
「カメ止め現象」を巻き起こしシネコンチェーンでの拡大公開が決定した。

(C)ENBUゼミナール

映画は、監督・俳優専門学校「ENBUゼミナール」のワークショップ第7弾として300万円の低予算で作られた。30分以上の長回し、前半と後半が大きく異なる構成、何度も本編を見たくなるようなアイデア、共感あふれる愛すべきキャラクターなど。全編にみなぎる映画的興奮が熱狂的ファンを生み続けている。
無名の役者、無名の監督のワークショップの企画映画が、ここまで騒がれることになるとは、誰も予想しなかっただろう。
これはもはや事件である。
SNS時代は「口コミが大事!」とは良く言われるが、たいした宣伝費を投入したわけでもなく、本当に「口コミ」だけで、この配収に達した映画は他に例がない。従来の映画マーケティングモデルを覆す、ある種「痛快感」をおぼえる出来事になっている。

映画『カメラを止めるな!』は、普段ミニシアターに足を運ばない観客、インディペンデント映画を観ない観客をも竜巻のように巻き込んで、転がる雪玉のように拡大しながら躍進している。
本作は単なるインディペンデント映画の「サクセスストーリー」というだけではない。
なによりも「観客という追い風が、映画を後押しする」ことを証明してくれた映画だ。
日本映画界の「希望の光」となったことは、間違いないだろう。この事実は「カメ止め」に出演した俳優たちにも、大きな変化を及ぼしている。

「おそさん、来てよ・・・」
ふだん口下手で引っ込み思案な『しゅはまはるみ』が、あんまり熱心に出演映画に誘うので、これは何かあるんだなと思った。
そうじゃなかったら「変な宗教かな?」。まあそれはそれで興味深いものがあるな、なんて思いつつ、のんきに「ケイズシネマ新宿」に行った。

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