ACジャパンは、広告業界の潤滑油!
「え~し~じゃぱん🎵」のAC広告を、何故か最近よく見かける。
あれは本来スポンサーのCMを放送する枠なんだけど、スポンサーが「事情があって流したいCMがない」状態になってるから「ACのCMを代わりに流している」状態なんですね。
その理由として・・・
2、売れ過ぎ、買いだめ等の影響で、市場に行ってもその商品が無い。
3、流したいCMはあるけど、不祥事等を起こし時期的にイメージが悪い。そんなときCMをちょっと 自粛しようと判断している。
4,その他
こうした場合、スポンサーからの申し出により、CMが「AC(え~し~)」に変更される訳です。つまり、ACの広告は「スポンサーがACの『素材』を借りている」状態なんです。そのACジャパンとは「公共広告」によって国民の「公共意識」を高めることを目的に、活動を行っている「ものすごくお節介」な民間団体です。
ACのポイントは「民間団体」であるという点で、番組中に流されるACジャパンのCMは、政府などは関与していません。公共のマナーをCMを通じて「改善しよう」という善意から生まれたものなのです。そこにACという団体の「自衛的」な存在意義があります。
正会員の年会費は12万円と、いかにも業界団体価格
ACはもともと、1971年の関西公共広告機構という団体が前身ですが、現在のACジャパンに名前が変更されたのは2009年。運営は会員による「会費制」となっていて、一般企業、放送業界、新聞業界、広告業界などが会員となっています。ちなみに年会費は正会員で12万円です。
正会員社数は1,000社を越える規模となっていて、広告主、広告関連業界の「横のつながり」としては、これはけっこうデカい。企業側(クライアント)と局側(媒体社)のピンチに素早く対応する「互助組織」としての側面もあるわけなんですね。
テレビ番組は、だいたい1ヵ月前には「すべてのCM枠」を決定しているわけで、地震や大災害が起こると「ドラマ」や「バラエティー」などの娯楽番組は、すべて休止して「報道番組」に切り替わったりします。
スポンサーとしては、もともと「広告の意図」にふさわしい「特定の番組」を見ている視聴者に対してCMを流し、自社やその商品・サービスをアピールしたいわけです。それなのに、災害の映像や被害者などの映像と一緒に「食べ物」や「車」など自社の商品・サービスをアピールするのは、かえってマイナスのイメージになってしまいます。その結果、スポンサーはCMを流さないようにテレビ局に依頼をかけますが、テレビ局としても直前には、CM枠の変更対応などが難しい場合がほとんどで、こういう時に借り出されるのがACジャパンのCMなのです。