「悪質・モンスタークレーマー」恐怖の実態と対処法 事実無根でもSNS拡散は止まらない

リスクマネジメントのプロが教える顧客対応

「顧客の声」を捏造してまで攻撃してくる

2007年にiPhoneが出現し、SNSが普及すると、爆発的に情報発信に革命が起きた。資本や権力を持たない人でも個人の感情(emotion)を入れた「顧客の声」として、情報発信できるようになったのだ。SNSでは、共感できる感情がより多く拡散される。したがって、仮に事実と異なることであっても、共感が得られれば拡散は止まらない。

顧客満足や顧客感動を与えることに成功すれば、「購入して良かった」「サービスが充実していた」といった口コミが広がり、商品やサービスが認知されて売上が拡大する。逆に不満の声は苦情・クレームとして情報発信されるが、これらは謙虚に受け止めて改善に努めれば、将来的には顧客満足に繋がることもある。

問題は、妬みや恨み、強要などといった様々なネガティブな感情を入れて「顧客の声」を捏造する「悪質クレーム」だ。悪質クレームによる攻撃を受けると、企業は一気に疲弊する。以下は、ある通販会社で起きた悪質クレームの実例である。

<ある通販会社で起きた悪質クレームの実例>
顧客から、「注文した覚えがない商品が届いた」と連絡が入った。話を聞くと、どうやらその顧客は第三者による「いたずら」を受けたようだ。商品の受け取りを拒否してもらうよう伝え、商品は未着として返品されてきた。
しかし後日、同じ顧客から今度は「DMが届いた」と改めてクレームが入った。丁寧に謝罪した上で、DM停止がされていないかった旨を説明したものの、顧客は「それだけか」と怒りはじめた。対応するたびに顧客の怒りはエスカレートし、金品や来訪しての謝罪を求めるようになった。

通販会社にとっては、未着で戻ってきた商品を廃棄したことによる「商品代金、各種手数料(送料・梱包代・倉庫代/未着受け入れ手数料)」などが実際の被害である。しかしながら事の発端は顧客に対する第三者による「いたずら」であり、通販会社には何の非もない。このケースでは、警察への通報を提案して丸く収まったが、何がきっかけで悪質クレームに発展するかがわからないのが恐ろしいところだ。

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