45年後の日本が迎える「総人口8,000万人」の世界

モデルケースは現在のドイツ

店員も客もまばらで混まないスーパー、ラクラク決済の銀行

では、近い将来日本が突入する総人口8,000万人台の世界、すなわち、ドイツの現状(日常)を違った視点から覗いてみましょう。

少し古い話になりますが、私が初めてドイツ(当時の西ドイツ)の地に立ったのは1985年。両独統一は5年も先のことでした。第一印象は、「とにかく人がいない」。これは今でも明確に覚えています。

住んでいたのは、金融都市として有名なフランクフルトです。当時の人口は60万人(現在は約70万人)の中核都市でした。人口70万人前後というと、日本では岡山市や静岡市などの主要県庁所在地や、東京都の練馬区、足立区、江戸川区、大田区と同規模です。

45年後の日本
ドイツ・フランクフルトのレーマー広場(photo by iStock)

そのフランクフルトですが、スーパーやデパートに行くと日本との違いに驚きます。店内を見渡しても、まず店員が見当たらないのです。

スーパーは必要最低限の人数で回しており、レジの数も限定的。そもそも買い物客自体が少ないので、日本のようにレジの前に長蛇の列を作ることは滅多にありません。店内のあちらこちらで店員の方々が忙しそうに働きまわっているのが当たり前な日本では、想像もつかないと思います。

デパートに至っては、日本のように売り場ごとに人員が配置されているわけではありません。ですから詳しい話を聞こうとしても、専門知識のある店員さんが配置されているわけではないので、困ることがしばしばあります。

また、日本では窓口で順番待ちの整理券を受け取るのが当たり前な銀行でも、客はほとんどいません。行員の姿もまばらでした。日本の場合、銀行へ行く主な目的としては決済や送金などの用事が多いでしょう。ドイツの銀行では、原則として一枚の振込用紙に所定事項を記入し、ポストのような箱に投げ入れれば決済手続きは完了してしまいます。ですから、わざわざ窓口に並ぶ必要がないのです。私は当時、日本の銀行からドイツ駐在として派遣された身なので、余計にその差異を強く感じました。

オランダやフランスと国境を接しているドイツでは、車で移動する観光客も多く、日本同様に都市部での渋滞は解消されていません。しかし、日本のような満員電車に悩むようなことはまずありません。

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