《観る》コンテンツで「魅せろ!」が、IRの成功の核になる

東大卒ギャンブルライター片山真の「カジノの掟」 第二回

大相撲「○○カジノ場所」

我が国固有の「興行」と言えば、だれもが思いつくのが「大相撲」だ。
浮世絵にも出てくる力士がぶつかり合うシーンは、外国人にとっても実にスリリングなライブイベントだ。

何やら根の深い親方制度のような「しきたり」にこだわるのも良いが、海外向けには〝スモウレスラー〟をもっとフィーチャーして発信するのは、どうだろうか。
例えば、親しみやすいニックネームを付けたりして。そう、AKA(As Known As)というヤツだ。
「遠藤 AKA Nikomi Ramen By Nagatanien……」。
いやいや、真の相撲ファンからなら、もっとセンスの良いニックネームが出てくるだろう。

話は横道に逸れるが、大相撲を「スポーツ振興くじ」の一つとして、カジノでその勝敗や優勝者を当てる馬券ならぬ〝力士券〟を売る手は「大いにアリ」などと、あくまで個人的にだが思っている。
実は、ボクシングの大きな試合が行われるラスベガスに、多くの人々が詰めかけるのは、刻々と動いていく勝敗の「オッズ」(倍率)を見ながら、その場で試合の「賭け」に、ライブ感覚で参加できるからだ。
大相撲を賭けの対象にするのは、昔からイリーガル(違法)に行われている「相撲賭博」のネガティヴなイメージが強いし、「公正さ」をいかに担保するかという課題もあるだろう。
ならば、早く大相撲を「文部科学省の直営」にして透明性を高めればいい。すでに〝公益財団法人〟日本相撲協会としては、大きな組織をコントロールできないところに来ているのだから。

スポーツイベントにはまだまだ可能性が広がる

10月21日~28日の日程で行われる女子プロテニスのツアー年間最終戦、「WTA FINALS」は、2014年からシンガポール・スポーツ・ハブを舞台に熱戦が続いている(来年以降は中国・深セン市の予定)。

ここは35haの広大な敷地に広がるスポーツ複合施設。すべての競技施設が最新鋭で世界クラスだ。
完成してからまだ5年にも満たないのに、多くの国際試合を招致している。
テニスが行われるのは1万2,000人収容のインドア・スタジアムだが、メーンのナショナルスタジアムは可動式天井を備えた全天候型で、最大5万5,000席という充分なキャパがある。

確かにシンガポールはコンパクトな街だが、カジノを擁するマリーナ・ベイ・サンズからも、タクシーで5分もあれば到着する中心地に、こんな巨大な施設が位置する。人気アーチストのコンサートも「めじろ押し」。そう、スタジアムもアリーナも、様々なイベントに活用できる多目的な施設として建設されているのだ。
言わばIRならぬ〝IS&E〟=統合型スポーツ&エンターテインメント施設
我が国にできるIRの概要が、まだ白紙に近い状態であるならば、IRと〝IS&E〟=「統合と統合の融合」で、もっとスケールの大きい施設ができないものだろうか。

優勝賞金がどんどん上がり、オリンピックの新種目にも採用されるかと話題急上昇の 「e-Sports」 も、IR施設での開催にピタリとマッチする。

《観る》ことこそ、IRの集客能力を高めるキラーコンテンツ。
世界に誇れるどんな施設がつくられるのか、今から「夢」が膨らむではないか。

連載第三回はコチラ

◇片山 真(かたやま まこと)
ギャンブル・ライター、競馬ジャーナリスト
1961年生まれ。東京大学農学部畜産獣医学科卒、同大学院修士課程修了。夕刊紙で本紙予想を14年間担当し、現在は夕刊フジで週末の競馬予想を展開している。カジノ歴は28年、デビューはマカオのリスボア。主戦はブラックジャックで、ドイツ・バーデンバーデンのカジノがお気に入り。海外遠征回数は3ケタを数える。

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