「ハズキルーペ」のCMには、バブル経験者の生きざまが詰まっている!

テレビには「世間の事情」が詰まっている! 遅塚勝一のお茶の間マーケティング講座

企業再生とバブルと還暦と

それもそのはず、ハズキルーペのCMは「業界の風雲児」といわれたプリヴェ企業再生グループの松村謙三会長が企画から「陣頭指揮」をとっているという。ハズキルーペを販売する「Hazuki Company」と、その製造元「神田通信工業」は、プリヴェ企業再生グループがタカラトミーから買収した会社なのだ。

技術力には定評のあった神田通信工業の医療用拡大鏡を「ハズキルーペ」として再生させたのは、1958年生まれの今年還暦の松村会長、奇しくもハズキルーペの「リアル」ターゲットだ。

実はこのCMシリーズが誕生するまでに、多くのハードルがあったという。
「スポンサーの金を使って自分の好きなように作ろうというクリエイターに腹が立ってね。せっかく渡辺謙さんから『怒り』をテーマにするという提案をいただいていたのに、出てきた案では無視されていた。タレントのプロモーションビデオではなく、スポンサーが商品を売るためのCMでなくてはおかしいので『もういい、今日から俺がやる!』と、一緒に考えてくれるスタッフを集めました」。

「それでも、やはりイメージCMに近かった。仕方がないので徹夜で全部書き直しました。俳優が商品名を言うから心に刺さるんです!全てのリスクは俺が取ると、菊川さんの衣装も全て私が指定しました。抵抗勢力がいましたが、総監督、監督、プロデューサーをすべてやり、できあがったのは完全に私の作品です」と会長自ら言い切る!

この会長の断言やCMのダイレクトな感じ、グイグイくる「気恥ずかしい」感じは、深夜通販CM番組の気分に似ている。かつての大物スターやピークの過ぎたタレントが、オーバーリアクションで商品を懸命に誉めちぎるその姿に、われわれはある種の「嫌悪感」を禁じえない。

しかし、妙に印象に残る、そして、商品は売れる。

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