IR法案で「日本版カジノ」がスタートするのは、早くても2024年

東大卒ギャンブルライター片山真の「カジノの掟」 第一回

実はカジノの面積は3%まで

「カジノ解禁」という言葉だけがひとり歩きして、パチンコのように身近な生活圏に、合法的なカジノができると勘違いする人は多かった。これは大きな間違いで、実際にカジノができるのは、当初は日本全国に3か所まで。住宅街にできることはまずないから、カジノに行くことは〝非日常〟を楽しむことになるだろう。
またIR実施法によって、カジノは「そのIR施設の延床面積の3%以下に制限する」ことが定められている。このリミットのせいでショボいカジノができるようでは問題外だが、幸い、その心配はなさそう。

IRとは、Integrated Resortの略で、日本語に訳せば「統合型リゾート」。
それを構成するコンテンツは、アイディア次第でいくらでも増やすことができる。近年、大型カジノの建設ラッシュに沸く、フィリピン・マニラに2017年に開業した日系のIR「OKADA・マニラ」(パチンコ・スロットのユニバーサルの系列)は、敷地面積が44ha。東京ドーム約10個に相当する広大な土地に、複合施設がぎっしり詰まっている。

日本のIRを構成するのは・・・

わが国が描くIRのモデルは、先に2010年から2つのIRを開業させているシンガポール型だと言われる。比較的コンパクトな敷地に、さまざまなコンテンツを凝縮させるタイプだ。現在、シンガポールには「マリーナベイ・サンズ」と「リゾートワールド・セントーサ」、2つの政府公認カジノがあり、前者は開業当初から地上57階に位置する世界最大の天空プールが大きな話題になった。これは言わばIRを構成するコンテンツのうち《遊ぶ》に含まれるもの。「マリーナベイ・サンズ」に隣接する「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」は、未来都市を思わせる広大な植物園で、これを散策するのも《遊ぶ》のひとつだろう。

「リゾートワールド・セントーサ」では、併設する「ユニバーサルスタジオ・シンガポール」で思いっきり遊べる。街全体がIRだとも言えるラスベガスが好例で、いまや統合型リゾートのターゲットは、カジノ目的のギャンブラーではなく、ファミリー層だ。

いかに人が集まってくるかが、IRが発展する大きなカギ。ラスベガスの豪華な噴水ショーや火山が爆破するド派手なショーを映像で観たことのある人も多いだろう。あれはすべて見物無料のアトラクション。家族連れで楽しめるIRが整備されていけば「カジノ=ギャンブル=危ない」というネガティブなイメージも、どんどん払拭されていくとの狙いだ。

連載第二回はコチラ

◇片山 真(かたやま まこと)
ギャンブル・ライター、競馬ジャーナリスト
1961年生まれ。東京大学農学部畜産獣医学科卒、同大学院修士課程修了。夕刊紙で本紙予想を14年間担当し、現在は夕刊フジで週末の競馬予想を展開している。カジノ歴は28年、デビューはマカオのリスボア。主戦はブラックジャックで、ドイツ・バーデンバーデンのカジノがお気に入り。海外遠征回数は3ケタを数える。

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