優良企業1,300社が取り組んでいる!!「健康経営」って何?

「健康経営銘柄」ベネフィット・ワンの取り組み

「図表2」のように、福利厚生制度において企業が最も関心を寄せているのは「心身の疾病予防・健康増進」についてです。

福利厚生制度についてのアンケート結果

では、具体的にはどのように進めれば良いのでしょうか?ここでは2018年に健康経営銘柄に認定された株式会社ベネフィット・ワンの取り組みを紹介します。

<アンケート調査の実施>

まずは社員の健康に関する意識と実態を把握するために、webアンケート調査を実施しました。これにより、運動習慣がない社員が全体の7割に及ぶこと、ストレスの高い部署が片寄って存在していること、同社の休暇の取得率は78%と比較的高いものの、部署や勤務形態で大きくばらついていることなどがわかりました。

<健康リテラシーの向上>

各自に定期健康診断の結果を持参させ、その読み方や対策を解説する研修を開催しました。さらに、健康診断の結果を常に意識できるよう健康診断結果の「見える化」を図るため、「図表3」のようなマイページを設けました。ここでは過去の健診結果を時系列で表示するほか、身長と体重を元に他者から自分がどのように見えているかのアバターを作成。今後注意すべき病気も把握することができます。

健康診断結果の「見える化」

また、「日本健康マスター検定」という健康知識に関する検定試験の受験も勧奨し、試験合格者に対しては検定料を補助しました。

その他には、社外業者に委託して心身の健康相談ができる窓口を開設したり、職場の悩みを相談できるよう上司と部下の対面での1on1ミーティングを義務付けたりもしました。

<ヘルスケアポイントでの意識付け>

社員が主体的・積極的に疾病予防や健康増進に取り組むよう、ヘルスケアポイント制度を実施しました。これは、社員が疾病予防や健康増進につながる取り組みを行った場合に、社員のアカウントに「ポイント」が付与され、それが累積されていく仕組みです。ポイントは、スマホで計測された歩数がそのまま取り込まれる毎日の「ウォーキングチャレンジ」のほか、インフルエンザの予防接種や人間ドックの受診、禁煙の達成などで得ることができ、貯まればグッズやサービスと交換することができます。

健康経営で企業競争力のアップを

ベネフィット・ワンでは他にも、フィットネスクラブからインストラクターを招いてエクササイズイベントを実施したり、就業中の全面禁煙により喫煙ルームの利用も禁止したり、乳がん予防のための乳がんグラブを配付したりと、様々な取り組みを進めています。健康経営は、企業の競争力を高める早道です。経営者の皆様には、今すぐ取り組み始めることをお勧めします。

可児俊信(かに としのぶ)健康経営
千葉商科大学会計大学院 会計ファイナンス研究科教授
株式会社ベネフィット・ワン ヒューマン・キャピタル研究所 所長
1996年より福利厚生・企業年金の啓発・普及・調査および企業・官公庁の福利厚生のコンサルティングにかかわる。年間延べ500団体を訪問し、現状把握と事例収集、福利厚生と企業年金の見直し提案を行う。著書、講演多数。主な著書に、「実践!福利厚生改革」(日本法令)、「確定拠出年金の活用と企業年金制度の見直し」(同)、「共済会の実践的グランドデザイン」(労務研究所)、「福利厚生アウトソーシングの理論と活用」(同)。

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