「欲」の持ち方、使い方!

最強のサラリー社長 谷口健太郎の心を据える「ビジネス道」 【その1】

私は、大学を卒業して日商岩井(現「双日」)という商社に13年いて、その後ソフトバンクに「移籍」ではなく(プロ野球でないので・・・)「転職」をし、ソフトバンクの子会社の社長をやっている身です。その中で(傍からは「そうは見えない」でしょうが)私も私なりに心中では結構「悩んだり」もしてきていて、社長として仕事をする中で、いろいろな人に出会い、いろいろな人との「ご縁の輪の中」で、その「悩み」が、ある時にいっぺんに「霧が晴れる」ように無くなる瞬間を何度か経験してきています。

未だ知らないあなたの「悩み」が晴れれば、幸せです!

ですから、これを読んでいる「あなた」が(もっとも、私と同じ「悩み」を持たれるかどうかは、わかりませんが)同じような「悩み」にぶち当たった時に「あっ、もしかしてこれ!」っと言った感じで、私が4年も5年も無駄に悩んで、やっと解決できた「悩み」を、ものの「1秒」やそこらで、解決できることがあるかもしれない。

そんなことが、未だ知らない「誰か」の「どこか」のタイミングで起こってくれたら、それはそれで、私自身にとっても「幸せなこと」なので、少々くどくて、とりとめもないお話になるかもしれませんが、そんなことを、つらつらと何回になるか、話していければと思っています。

社長になる前の私は、上の立場になればなるほど「私欲はなくてして、謙虚でなくてはならない」とか「上の立場になれば、その立場なりの責任が生まれてくる」とか「ノブレスオブリージュ=高貴な立場での責任」とかといったことを「一所懸命」に考えながら、走り続けてきていました。ほら真面目でしょう。

ちょっと、おっさんの「うんちく」ですが「ノブレスオブリージュ」というのは、中世の貴族なんかが、いざ、隣の領土から攻め入られた時には、毎日毎日「遊び惚けて」いたような領主であっても、皆の先頭に立って戦うものだという考え方です。

1982年(もうみなさんには「歴史」ですね)に英国がアルゼンチンとフォークランドをめぐって「紛争」になったとき(もちろん「紛争」そのものはよくないことなのですが)、そんな戦争状態の最前線に、英国空母から一番機で飛び立ったのが、エリザベス女王の次男であるアンドルー王子(現ヨーク侯爵)でした。私は、そんなリーダーの姿に、領土の民衆はついてくるものだと思っていて、それを上の立場になればなるほど「実践」をしていこうと心に決めて努力をしてきていました。

そんなときに、社長になったわけなんですが、その時の決意は「私欲」をなくす、社長になったら「もっともっと」。社長になる前よりも「もっと、もっと」私欲をなくして、社員のために尽くさなくてはならない!ということでした。

欲ってモチベーションのエンジン?

しかし、ふと、社長になったその時に「自分のモチベーションのエンジンは『欲』。しかし私欲をなくして坊さんのように、出家でもしてしまったら、自分のモチベーションのエンジンは、どこかおかしくなってしまって、挙句の果てには、モチベーションエンジンが無くなってしまうのではないだろうか?。モチベーションエンジンが無くなってしまったら、自分の成長は、これから無くなってしまうのではないだろうか?。さてはて『私欲』をなくすことと、モチベーションエンジンである『欲』を持ち続けることとは、どうやって共存させたらいいのだろうか?」そんな悩みに襲われたのです。

個人的には「宇宙の真理や原理というものによって、さまざまな『現象』は表れてきて、そんな『現象』の海のなかで、世の中はまわっていっている」と確信しています。
私の考える「宇宙の真理や原理」は、そんな複雑なものではなく、アインシュタインが発見したE=MC(2乗)という簡単な公式が、ニュートン達が一所懸命に工夫して行った、さまざまな実験で生み出した、多くの物理の公式を、すべて「網羅」してしまっている、そんなようなことだと思っています。

だから「欲」も「私欲」も、「根っこ」というか「真理や原理」は、わかりやすい一つの公式があるはずだと思ったのです。とは、いうものの「私欲をなくしながら欲を持ち続けてモチベーションにする」という相反する「悩み」をどう解決するのかというのは、なかなか解決できませんでした。

解決してくれたのは、空海さんです。
「仏教の教え」といってもいいかもしれません。

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