【エクストリーム社長 佐藤昌平】デジタルクリエイターのプロ集団を作った「人財育成」の極意

デジタル領域のクリエイターやエンジニアをゲーム会社などのプロジェクトに参画させている株式会社エクストリーム(東京都豊島区)は、従来の人材派遣業の枠組みを超え、優秀なプロ人材を揃える「プロダクション」として注目を集めている。デジタル化が進む時代の流れにも乗り、業界を横断して活躍の場を広げている。(Soysauce Magazine Online編集部)

プロダクション エクストリーム

クリエイターのプロダクション

――エクストリームが謳っている「デジタルクリエイタープロダクション」とはどのような機能でしょうか。

「プロダクションといえば、俳優やモデル、芸人などのタレントが集まった組織を想像すると思います。例えばテレビ番組で言えば、企画の後に制作があって、プロダクションはそこにタレントを参画させる。我々は、ソフトウェアのサービスで言えば、開発段階または運営段階のプロジェクトにクリエイターやエンジニアを参画させます。このようなスキルを保有するプロフェッショナル集団として『クリエイターのプロダクション』という言い方をするようになりました」

――具体的にはどのようなプロジェクトに参画していますか。

「参画プロジェクトはゲームやパチンコなどのエンターテイメント系と、それ以外の非エンターテイメント系という二つに分かれています。私も含めて創業メンバーはゲーム業界出身者がほとんどだったので、これまではエンターテイメント系でBtoCをしているお客様が90%以上の割合を占めていました。ところが、3年半ほど前に上場してからは、放送局やECサービスをやられている企業様などのBtoCやBtoBのプロジェクトへの参画が増えてきました」

――非エンタメ系の割合が増えたのは会社の方針ですか。

「時代の流れが大きいと思います。創業した14年前はガラケーの時代で、視認する情報が非常に少なかった。でも今ではスマートフォンが主流となり、電車広告も紙からデジタルに変わりました。池袋や新宿などの大きな駅ではデジタルサイネージの導入が増えてきています。こうした時代の流れにより、我々が持っている技術が様々な場面で生かされるようになってきたのだと思います」

技術者の地位を高めたい

――改めて起業の経緯を教えてください。

「私自身が技術者だったのですが、技術者の地位が低いことに疑問を感じていました。技術者が作ったものを営業が売るわけですが、市場のニーズを把握している営業部門の人に言われたとおりのものを作ることが多い。『プログラマー30歳限界説』みたいなものもありました。私の中で、IT技術者の社会的ポジションを上げたいという思いがありました。芸能界で言えば、ジャニーズ事務所や吉本興業といったプロダクションは、今ではテレビ局と対等の強い権限を持っていると思います。我々も本当のプロダクションになることで、クリエイター、エンジニアとパブリッシャーとの対等な関係を作っていきたいというのが私の夢です。米国のピクサーは、パブリッシャーであるディズニーと対等な関係だと思います。そういった関係性を日本にも根付かせていきたいです」

――ゲーム業界は特に変化が著しい業界です。

「この14年の間にデバイスはかなり変わりました。創業したときにはニンテンドーDSやPSP、そのあとにモバゲーなどのソーシャルゲームが流行って、スマートフォンが出てきました。こうしたデバイスの変化に伴って、新しいパブリッシャーが登場し、ゲームの市場規模は拡大し続けてきました。このような市場の変化が激しい状況下でも、当社はずっと売上を伸ばしてきています。我々はプロダクションであり、技術者の集団なので、今後更なる市場変化が起きたとしても活躍し続けられると考えています」

プロダクション エクストリーム

――エンジニア専門の人材派遣会社は他にもありますが、どのようにして差別化を図っていますか。

「エンジニアを派遣する会社にはSEやプログラマーはたくさんいますが、コンピュータグラフィックを描いたり、ゲーム感覚なユーザーインターフェースを設計したりすることができる人材はそう多くはないと思います。しかし、当社にはエンターテイメント系のプロジェクトに携わり、このようなスキルを保有する技術者が多く所属しています。高い技術力もそうですが、他社にない技術力があることが大きいかなと思います」

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