トヨタもあと10年!? AI、EV、シェアリングで激変、自動車業界の新勢力図

変わるクルマのあり方

最近では、クルマのあり方そのものまでもが変わろうとしている。ウーバーテクノロジーズなどが提供するライドシェアリングサービスが世界各国で広まり、クルマは「所有するもの」から「利用するもの」へと認識自体が変わりつつある。

ライドシェアリングとは、自家用車の空き座席を利用して報酬を得たい個人(ドライバー)と、当該サービスを利用したい個人(ユーザー)とを、プラットフォームによるマッチングを通じて結びつけるサービスだ。ユーザーにとってはスマホ一つで容易に、かつ安価に利用できるメリットがあるし、ドライバーにとっても空き時間を有効に使える利点は大きい。過疎地などの交通空白地で、公共交通機関の代用としても期待されている。

日本では道路運送法による規制があり、無許可で自家用車を使って営利で旅客運送を行う行為はいわゆる「白タク」と呼ばれる違法行為に該当する。税制面でも課題が多く、類似するサービスを提供するタクシー業界の反発も大きい。ライドシェアリングが日本でどこまで浸透していくかは現状では不透明だ。ただ、少なくとも世界的に見ればライドシェアリングが一般化されていく流れに逆らうことはできない。ライドシェアリングが広まれば、クルマを買う必要性は減り、自動車の生産量減少に直結する。業界全体に大きな影響を与えるのは間違いない。

ニッポンが世界で勝つために

怒涛の変革期を迎えている世界の自動車産業で、日本の企業は今後、勝ち残っていけるのだろうか。中村教授は「トヨタや日産、ホンダといった会社が、今のまま残る可能性は低い」と予測する。政府の後押しを受ける中国企業の躍進は目覚ましく、グーグルやテスラ、エヌビディア、ウーバーテクノロジーズといった外国企業の躍進も止まらない。それに比べると、昨今の日本企業の存在感はどうしても薄いと言わざるを得ない。AI 自動車産業

自動車メーカーが今後、グーグルやウーバーテクノロジーズなどと協力関係を築いていくことは必要不可欠だ。ただ、自動車を造る部門からしてみれば、生産量減少に直結するライドシェアリングのようなサービスはある意味では「敵」になる。したがって、両者が同一社内で共存するのは難しい。中村教授は「お互いが競争して利益の最大化を目指すような環境を作るべきだ。自動車メーカーは分社化を進めていくべきだろう」と指摘する。今までのように、1社で全てを請け負うのではなく、EVはEV、ライドシェアリングはライドシェアリング、というように、それぞれの事業部門が独立した企業構造へと変化し、競争を強めていく流れになるかもしれない。

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